ある退職者の日常

2023年春に退職した者です。日々の中で見つけたことなどを発信していきたいと考えます。

退職に向けて行ったこと

 この3月に教員を退職しました。

 この3年間は、コロナで全てが狂ってしまいましたが、学校生活も本当に変わってしまいました。全校揃って集会や式ができない、オンライン授業、新しい生活様式・・・本当に変わってしまって嫌になりました。

 また、コロナが流行するのと同時に母親が病気になり、入院することに。類天疱瘡という病気です。これは、免疫が自分を攻撃するというものだそうで、高齢なので一時は休職ということも考えました。

 それでも、残り3年間やってきて退職の道を選ぶことにしました。今は、60歳以降も働くのが常識となっていて、経済的な問題もあり、教員も再任用などでそのまま続ける人が多いようです。自分にも声がかかり、再任用、常勤講師などの話が3月の初めまで来ましたが、自分が選んだのは完全に退職するという道です。

 一時は、常勤講師になるということで、履歴書を書き、健康診断に行き、書類を整えました。それでも、やっぱり1度ゆっくりして自分を見つめ直してみたいと思いました。それに、この3年間は母親のこともあり、言いたいことも言わず我慢してきたということもあり、この職業(職場)に魅力を感じなくなっていたというのもあります。

 退職すると決めてからは、とにかく「立つ鳥跡を濁さず」で、やらなくてはならないこと、次年度に引き継ぐこと、教室の整備などは徹底して行いました。やってもやってもやるべきことが出てきたけど、何とかやり切ることができたと考えます。

 離任式の時に、花束を渡してくれた女の子が涙を流してくれたことや、「わすれないで。」と言ってくれた男の子のことを思うと、後悔という言葉も出てきてしまいますが、今は退職してスッキリしています。もちろん、金銭的な面で不安もあります。母親も高齢なのでいつ病気が再燃するかわかりません。しかし、前を向いていくしかないと考えています。